油性・水性ペンキ下地 下地別壁紙施工 施工方法のポイント

下地表面にペンキ塗装(油性・水性)を施したもの。

一般的には特殊下地に分類され、油性と水性で性質の違いはあるが、下地処理の内容としては同じ扱いとなる。

塗装面や下地の素材や状態によっては施工不可となる場合もある。

※本来は壁紙施工不可な下地。

※吸水性が乏しく、プライマーを塗布し下地処理が必要。

※必ず通気性のある壁紙を選定し、汚れ防止壁紙など通気性のない壁紙は選定しない。

養生

・プライマー塗布する部位の周りをあらかじめマスカーなどで養生する。

・下地の状況確認。下地に凹みや段差がある場合、パテの準備をする。

・プライマーが床などに付着すると、後々のクレームにつながってしまう。

・万一付着した場合は速やかに拭き取ること。

下地の状態確認

下地の汚れを落とす。

・マジックやクレヨンは、後で壁紙の表面に浮き出てくる。

 クレーム

塗装面にヒビ割れや粉が吹いている場合は、サンダーやワイヤーブラシなどで塗装を落とす

・ハガレや浮きの原因になる。

通気性のない壁紙は選ばない

・ビニル壁紙の場合は、エンボスの大きいものを選定する。

・フラットなものやフィルム加工されたものは、通気性がなくフクレが生じてしまう。

・下地への吸い込みが乏しく、壁紙に通気性がないと糊の水分の逃げ場がなく、いつまでも糊が乾かない

下地調整剤選択

ペンキ下地は、
パラダイン 390クリーン

もしくは、

パラダイン MSコートを準備する。

パラダイン 390クリーン

パラダイン 390クリーン

パラダイン MSコート

パラダイン MSコート

プライマー

パラダイン 390クリーン原液全面に塗布。

もしくは、

パラダイン MSコート原液全面に塗布。

・パラダイン 390クリーンが原液で塗布しにくい/多少硬い場合、2割以内の水で粘度を下げて使用する。

・プライマーの塗布跡が出やすいため、均一に塗布する。

・コテバケ(塗装用途として利用されている特殊刷毛)を利用すると泡立ちにくく、容易に塗布できます。
スポンジタイプもあるので、状況によって使い分ける。

完全に乾燥

・目安として指で塗膜をさわり、指に付着しなければ乾燥したと考えて良い。

塗りムラがない事を確認。

塗りムラは、後でフクレの原因になる。

パテ

下地に凹みや段差がある場合、プライマー処理後 パテ処理

この時、パテにパラダイン パテボンド

もしくは、

パラダイン 390クリーンを5%ほど加えておく。

・ボードと異なり、粉末パテだけではペンキから外れることがある。

パラダイン パテボンド

パラダイン パテボンド

パラダイン 390クリーン

パラダイン 390クリーン

完全硬化・平滑にする。

急激な乾燥は避ける。

・合成樹脂エマルションが入っていないと390クリーンの膜には接着しにくい

・ビニル壁紙以外の施工時は、壁紙にあった接着剤をウォールボンドシリーズから選択する。

・壁紙は通気性のあるものを選択する。

ウォールボンド100

ウォールボンド100

スーパーグルー96α

スーパーグルー96α

ジョイント

ジョイントは突き付け施工が基本。
重ね切り施工の場合、必ず 重ね切り用 下敷きテープを使用。

・プライマーの塗膜を切ってしまうとそこから目開きを起こす原因となるため。

重ね切り用 下敷きテープ UP

重ね切り用 下敷きテープ UP

ジョイントには必ず和紙のくいさきテープを入れる。

・下地に吸い込みがなく、糊の乾きが遅い。

壁紙の縮みの方が先に始まり目スキを起こしてしまう。

・突き付けの場合、くいさきテープ巾広(70mm)を先に下地に貼っておくとジョイントが楽に合わせられる。

くいさきテープ

くいさきテープ

急激な乾燥は避ける。

目スキの原因になる。